アオリイカを昼間にウキ釣りで狙いたいけれど、本当に釣れるのか、どんな道具や仕掛けを使えばよいのか分からない、という方は多いのではないでしょうか。
実は、アオリイカは昼間でも条件がそろえば十分に釣ることができます。特にウキ釣りは、アタリが視覚的に分かりやすく、初心者でも挑戦しやすい釣法として人気があります。
本記事では、アオリイカを昼間のウキ釣りで狙いたい方に向けて、ウキ泳がせ釣りの特徴やおすすめのエサ、狙うべき時間帯、タックルや仕掛けの選び方、釣り場の見極め方までを具体的に解説します。昼間だからこそ押さえておきたいポイントを知り、アオリイカ釣りをもっと楽しみましょう。
- 昼間でもアオリイカをウキ釣りで狙える理由
- 釣果を上げるための仕掛けとタックルの選び方
- エサの種類や掛け方による使い分けのコツ
- 狙う時間帯や釣り場の選定方法
昼間にアオリイカをウキ釣りで楽しむ基本と魅力

- ウキ泳がせ釣りの特徴とメリット
- 昼間でも釣れる時間帯の狙い方
- ウキ釣りとヤエン釣りの違いを比較
- アオリイカが反応するエサの選び方
- ウキ釣りでアタリを取る方法と注意点
ウキ泳がせ釣りの特徴とメリット

ウキ泳がせ釣りは、アオリイカ釣りの中でも比較的取り込みやすく、初心者にもおすすめの方法です。
なぜなら、ウキ釣りには「掛け針」が仕掛けに組み込まれており、アオリイカがエサに抱きついたタイミングで合わせるだけで釣り上げられる構造だからです。これは、アオリイカがエサを抱いたまま一定の範囲にとどまりやすい性質を利用しています。
例えば、ヤエン釣りではイカが十分に抱きついたかを見極めてヤエンを投入しなければならず、タイミングを誤るとバラす可能性が高まります。一方、ウキ泳がせ釣りでは、エサを抱いたイカに直接掛け針を食い込ませるため、初心者でも成功率を高めやすいのが利点です。
さらに、ウキを使うことでアタリが視覚的に分かりやすく、ウキが沈んだり横に動いたりする様子を見てイカの動きを判断できます。これにより、海中の状況が把握しやすくなり、釣りとしての面白さも増します。
ただし、仕掛けが固定的なため、ヤエン釣りのように広範囲にエサを泳がせることはできません。そのため、狙うタナ(深さ)を事前に把握し、正確に設定することが釣果を左右します。
このように、ウキ泳がせ釣りは手軽で視覚的にも楽しめる一方で、タナ調整などの工夫も求められる釣り方です。
昼間でも釣れる時間帯の狙い方

昼間にアオリイカを狙う場合、釣れる可能性が高まる時間帯を見極めることが重要です。
一日の中でも、特に「朝マズメ」と「夕マズメ」は、昼間に含まれる時間帯として注目すべきタイミングです。これらの時間帯は太陽が昇る直前や沈み始めた頃を指し、アオリイカの活性が高まる傾向があります。
例えば、日の出前後の時間は、光量が徐々に変化するため小魚の動きが活発になり、それを狙ってアオリイカも行動します。同様に、夕暮れ時はアオリイカが再び捕食活動を始める時間帯となり、昼間でも釣果を上げやすくなります。
また、昼間の中でも「潮が動いている時間帯」は狙い目です。潮が止まっているときはアオリイカも動きが鈍くなりますが、潮の流れがあるとエサの動きが自然になるため、イカの反応も良くなります。
ただし、真夏の炎天下は水温が高くなりすぎてアオリイカの活性が下がることもあります。そのような状況では、無理に日中の暑い時間帯を狙うよりも、気温が落ち着いてくる早朝や夕方を選ぶことで、釣果にも体調管理にもプラスに働きます。
このように、昼間であっても潮の動きとマズメ時を意識することで、アオリイカを効率よく狙うことが可能になります。
ウキ釣りとヤエン釣りの違いを比較

ウキ釣りとヤエン釣りは、どちらもアオリイカを狙う代表的な釣法ですが、仕掛けの構造や釣りのスタイルに明確な違いがあります。
まずウキ釣りでは、ウキと掛け針がセットになった仕掛けを使い、活きたエサを一定のタナ(深さ)で泳がせてイカを誘います。視覚的にアタリを確認できるのが特徴で、ウキが沈む動きによってイカの接近やヒットを察知することができます。このため、初心者でもアタリに気づきやすく、合わせのタイミングも取りやすいのが利点です。
一方のヤエン釣りは、エサを自由に泳がせてアオリイカにしっかり抱かせた後、ヤエン(針のついた装置)を道糸に沿って滑らせ、イカを引っ掛けるという技術的な手法です。視覚的な情報が少ないため、ラインの変化や竿先のわずかな動きからイカの気配を感じ取る必要があります。これには経験が必要ですが、そのぶん大型のイカを狙いやすいというメリットもあります。
このように、ウキ釣りは視覚的で操作が簡単な点が魅力で、ヤエン釣りは自由度が高くテクニカルな点が特徴です。自分の技術レベルや好みによって、使い分けるとよいでしょう。
アオリイカが反応するエサの選び方

アオリイカは活きたエサに非常に敏感な生き物です。そのため、使用するエサの種類や状態によって釣果が大きく変わります。
一般的によく使われるのは「活アジ」や「活イワシ」で、これらは動きが活発でアピール力が強く、アオリイカの本能を刺激します。特に活アジは丈夫で長時間泳ぎ続けるため、ウキ釣りでも使いやすいエサです。
また、堤防や磯で釣れた「ネンブツダイ」や「木っ端グレ」などの小魚も代用エサとして活躍します。これらは現地調達ができるためコストを抑えたい場合に有効ですが、活きが悪いとイカの反応も鈍くなるため、扱いには注意が必要です。
エサの付け方も重要で、「鼻掛け」は自由に泳がせてアピール力を高める方法ですが、身切れしやすいという欠点があります。一方、「背掛け」は身切れしにくいものの、エサが弱りやすくなるため、アタリの数が多い場合に適しています。
このように、エサは「種類」「状態」「付け方」の3つを意識することで、アオリイカの反応率を大きく高めることができます。状況に応じて最適な組み合わせを見つけるのが、釣果アップへの近道です。
ウキ釣りでアタリを取る方法と注意点

ウキ釣りでは、アオリイカのアタリをいかに正確に捉えるかが釣果を左右します。そのためには、視覚的な変化を見逃さない集中力と、状況に応じた微調整が求められます。
アタリの基本的なサインは、ウキが「スーッと沈む」「横に流れる」「止まったまま動かない」といった変化です。アオリイカはエサに触れたあと、すぐに抱きつくとは限らず、しばらく様子を見ることもあります。したがって、ウキの小さな動きにも注意を払うことが重要です。
例えば、活きアジが大きく暴れた際にウキが沈む場合もありますが、これはアタリではなくエサの動きによるものです。アオリイカの引きは「グイーン、グイーン」と独特のテンポで伝わってくるため、ウキの動きだけでなく、竿先やラインのテンションを見て判断するようにしましょう。
注意点として、早合わせをしてしまうとイカが完全にエサを抱いていないことが多く、すっぽ抜けや身切れの原因になります。合わせを入れる前には、少し糸を巻いて重みを感じる、または竿をゆっくり持ち上げて違和感の有無を確かめるのがポイントです。
さらに、日中のウキ釣りでは光の反射でウキが見えにくくなることがあるため、視認性の高いカラーや電気ウキの使用を検討するのも効果的です。状況に応じてウキの浮力やサイズを調整することで、アタリの感度も向上します。
昼間のアオリイカをウキ釣りで狙うための道具とコツ

- ウキ釣りに適したタックルと仕掛け
- 昼間向きの仕掛けとハリの選び方
- 活アジの掛け方と使い分けのコツ
- 狙う棚の設定と釣り場の選び方
- ドラグ調整と取り込みの基本動作
- アオリイカの昼間のウキ釣りまとめ
ウキ釣りに適したタックルと仕掛け

アオリイカをウキ釣りで狙うには、専用のタックルと仕掛けを揃えることが重要です。適切な道具選びによって、トラブルを防ぎつつ効率よく釣りを楽しめます。
まず竿は、長さ5m前後で3~5号クラスの硬さを持つものが適しています。長めの竿を使うことで、遠投がしやすく、アオリイカが回遊するエリアまでエサを届けやすくなります。また、柔らかすぎる竿だとアワセが甘くなり、硬すぎるとバラしやすくなるため、バランスの取れたモデルを選びましょう。
リールはリアドラグ付きのアオリイカ専用モデルや、中型スピニングリールが主流です。スムーズなドラグ調整ができることがポイントで、イカの引きに対して糸がスムーズに出るよう設定しておくと、身切れを防げます。
道糸はナイロンの4~5号が一般的で、ある程度の強度としなやかさを兼ね備えているものがおすすめです。視認性の高いカラーを選ぶと、ラインの動きからもアタリを読み取れます。
仕掛けには、ウキ止め糸・シモリ玉・電気ウキ・からまん棒・中通しオモリ・サルカン・掛け針が含まれます。特に電気ウキは昼間でも視認性が高く、風や波の影響でウキの動きがわかりにくい状況でも有効です。
加えて、仕掛けの重さはウキの残浮力に合わせて調整することが重要です。オモリが重すぎるとアタリが分かりにくくなり、軽すぎると仕掛けが安定せずイカに違和感を与える可能性があります。
このように、タックルと仕掛けは一つひとつの選択が釣果に直結します。釣り場の環境やイカの活性に合わせて、適切な道具を選ぶことが成功の鍵となります。
昼間向きの仕掛けとハリの選び方

昼間にアオリイカをウキ釣りで狙う場合、仕掛けやハリの選び方が釣果に大きく影響します。光の量が多い時間帯は、イカの警戒心も強まるため、自然な動きを演出できる仕掛けが効果的です。
まず仕掛けのシャフト(掛け針の付いた軸部分)は、昼間は「透明タイプ」がおすすめです。海中での存在感を抑え、イカに余計な違和感を与えにくくなります。逆に夜釣りでは、視認性を上げるために黒いシャフトを使うのが一般的です。
次に、ハリのタイプには「向こう合わせ」と「手前合わせ」があります。昼間の釣りでは、ウキの動きをしっかり確認してから自分でアワセを入れられる状況が多いため、操作性の高い「手前合わせ」の仕掛けが向いています。これにより、イカが掛かったタイミングを自分で判断しやすくなります。
さらに、ウキの残浮力に対してオモリの重さを調整することも忘れてはいけません。残浮力が強すぎるとアタリがわかりにくくなり、弱すぎるとエサが自然に漂いません。昼間は風や潮の影響を受けやすいため、やや自立性のある電気ウキや安定性の高いウキを選ぶと安心です。
このように、昼間のウキ釣りでは「見えにくく・自然に・操作しやすい」仕掛けが基本です。イカの警戒心が強くなる時間帯だからこそ、細かな仕掛け選びが釣果を分けるポイントとなります。
活アジの掛け方と使い分けのコツ

活アジをエサにする場合、その掛け方によってアピール力とエサ持ちが大きく変わります。アオリイカの活性や当日の状況に応じて、使い分けることが重要です。
活アジの主な掛け方は「鼻掛け」と「背掛け」の2種類です。鼻掛けはアジの鼻先にハリを通す方法で、エサが自由に泳ぎ回るため、広範囲にアピールできます。特にアタリが少ない時間帯や、イカがなかなか寄ってこないときに有効です。
一方で、鼻掛けはアジが暴れやすく、泳ぎの負荷が大きいために身切れを起こしやすいというデメリットがあります。アジが途中で外れてしまうと、釣りそのものが無駄になってしまうため注意が必要です。
これに対して背掛けは、アジの背中のやや上側にハリを通す方法です。泳ぎの自由度はやや落ちますが、ハリがしっかり固定されるため、長時間の釣りやアタリの多い状況でもエサが持ちやすくなります。また、背掛けはアジの動きが安定するため、イカにとっても食いつきやすい姿勢になります。
このように、鼻掛けは「アピール力重視」、背掛けは「エサ持ち重視」と覚えておくと使い分けがしやすくなります。アオリイカの反応が鈍いときは鼻掛け、活性が高くアタリが頻発する状況では背掛けを選ぶのが効果的です。
狙う棚の設定と釣り場の選び方

アオリイカをウキ釣りで狙う際には、「棚の設定」と「釣り場選び」が非常に重要です。この2つが適切でないと、いくらエサや仕掛けが良くてもイカに出会えない可能性が高くなります。
まず棚の設定とは、エサが泳ぐ水深のことを指します。昼間のアオリイカは、警戒心が強く表層にはあまり出てきません。基本的には海底から1〜2メートルほど上の層にエサがくるように設定するのが効果的です。ウキ釣りではウキ止め糸を使ってこの棚を調整できるので、釣り始めに水深を調べてから細かく調整しましょう。
また、マズメ時(朝夕)や曇天など、光量が落ちるタイミングでは、アオリイカが浅い場所まで浮いてくることがあります。その場合は1.5〜2.5ヒロ(2.5〜3.5m)あたりを目安に設定してみると良い結果が出やすくなります。
釣り場の選び方については、変化のある地形を優先することがポイントです。漁港であれば、船道の周辺、テトラポッドの外側、敷石の切れ目など、潮の流れや地形変化がある場所が狙い目です。磯の場合は、藻場や岩の周囲、潮のヨレができやすい場所など、イカが身を隠しながらエサを狙える環境が好まれます。
このように、棚の設定と釣り場の条件を的確に把握することで、アオリイカと出会える確率を大幅に高めることができます。
ドラグ調整と取り込みの基本動作

ウキ釣りでアオリイカを確実に取り込むには、ドラグの調整と取り込み時の動作が極めて重要です。これを怠ると、イカが途中で逃げたり、エサが身切れしてしまう原因になります。
ドラグは、アオリイカが抵抗したときに糸が適度に出るように調整する機能です。ドラグを強く締めすぎると、イカの引きに耐えられず、ハリが外れたり身が裂けてしまうリスクがあります。逆に緩すぎるとアワセが決まらず、掛け損なうことになります。
適切なドラグ設定の目安としては、イカが引いたときに「ジーッ」と少しずつ糸が出る程度が理想です。アワセの前には糸ふけを取り、竿を立ててしっかりと重みを感じてから合わせを入れましょう。ただし、ウキの下にイカがいる状態で真上に竿を立てると、仕掛けがうまく跳ね上がらないことがあります。このときは、イカを少し走らせて仕掛けを斜めにし、大きく合わせるのがコツです。
取り込みの際は、糸のテンションを一定に保つことが大切です。イカはジェット噴射で何度も逃げようとしますが、慌てずゆっくりと巻き上げることで弱らせていきます。網(タモ)を使うときは、イカの後ろ側からすくうようにしましょう。前から網を差し出すと、イカが警戒して逆噴射することがあります。
このように、ドラグ調整と取り込み動作を丁寧に行えば、アオリイカの取り逃しを防ぎ、安定した釣果につながります。
アオリイカの昼間のウキ釣りまとめ
- ウキ泳がせ釣りは初心者でも扱いやすく取り込みやすい
- 掛け針があるためイカを確実に掛けやすい
- 視覚的にアタリが見えるので反応を判断しやすい
- タナの設定が釣果を左右するため調整が重要
- 朝マズメ・夕マズメは昼間でも狙い目の時間帯
- 潮の動きがある時間にイカの活性が上がりやすい
- ヤエン釣りは自由度が高いが操作が難しい
- ウキ釣りは操作が簡単でアワセのタイミングがとりやすい
- 活アジや活イワシは反応を得やすいエサとして有効
- 現地で釣れる小魚も代用エサとして使える
- 鼻掛けはアピール重視、背掛けはエサ持ち重視
- 昼間は透明シャフトの仕掛けが警戒心を和らげる
- 手前合わせのハリは操作性に優れ昼間向き
- 視認性の高いウキや電気ウキが日中は有効
- ドラグ調整と一定のテンション維持が取り込み成功の鍵
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