本記事にたどり着いたあなたは、「どんな仕掛けが釣れるのか」「夜釣りで必要な道具は何か」「初心者でも扱える方法はあるのか」といった疑問を抱えているのではないでしょうか。
アジは回遊魚のため、タイミングとポイント、そして仕掛けの精度が釣果を大きく左右します。特に夜釣りでは、視認性や遠投性に配慮した仕掛けが必要です。
本記事では、アジを夜のカゴ釣りで狙う際に押さえておきたい仕掛けの基本、適したロッドやリール、撒き餌・刺し餌の選び方まで、実践的な内容を詳しく解説します。これから夜釣りに挑戦したい方も、釣果を伸ばしたい経験者の方も、ぜひ参考にしてください。
- 夜釣りに適したアジのカゴ釣り仕掛けの組み方
- アジを狙うためのロッドとリールの選び方
- 撒き餌や刺し餌の使い方とその効果
- アジの釣れる時間帯や潮の見極め方
アジのカゴ釣りに適した夜釣り仕掛けと道具選び

- 夜釣りに適したアジのカゴ釣り仕掛けとは
- カゴ釣りに必要なロッドとリールの選び方
- 効果的なウキ・オモリ・カゴの組み合わせ
- アジを狙う夜釣り用の撒き餌と刺し餌
- 初心者でも使いやすいサビキ仕掛けの種類
夜釣りに適したアジのカゴ釣り仕掛けとは

アジのカゴ釣りにおいて、夜釣り用の仕掛けは「遠投性」「視認性」「集魚力」の3点を意識して組むことが重要です。日中とは違い、視界が悪くなる夜間では仕掛けの工夫が釣果を左右します。
まず、ウキには10〜15号負荷の中通しまたはカン付き発泡ウキを選びましょう。暗闇でもアタリがわかるよう、ケミカルライトやLED付きの電気ウキを装着しておくと便利です。飛距離が必要な釣り場では、飛行姿勢が安定した遠投専用ウキを使うと絡みも少なく、安定してポイントを攻められます。
カゴは、撒き餌と刺し餌を同調させやすいプラカゴやステンレス製のアミカゴが一般的です。アジは群れで回遊するため、撒き餌をしっかり効かせられるタイプを選ぶことで、ポイントに魚を引き留めやすくなります。
ハリスとハリは狙うサイズに応じて調整します。中アジを狙うならフロロカーボンの1〜1.5号、ハリは金袖6〜8号などが扱いやすく、食い込みも良好です。また、仕掛け全体の長さは80〜100cm程度に抑えると絡みにくく、手返しも良くなります。
ただし、夜は風や潮の影響で仕掛けが流されやすいため、適度なオモリでバランスをとる必要があります。ウキとオモリの号数が合っていないと沈みすぎたり、逆にウキが立たなくなったりするため注意しましょう。
このように、視認性・遠投性・同調性の3点を意識した夜釣り専用のカゴ釣り仕掛けを準備することで、夜のアジ釣りの成功率を高めることができます。
カゴ釣りに必要なロッドとリールの選び方

カゴ釣りでは、ロッドとリールの選び方が飛距離や操作性に大きく影響します。特に夜釣りでは、トラブルを避けるためにも信頼性の高い道具が求められます。
ロッドは、5.2m前後の遠投磯竿3〜5号が定番です。この長さと強度があれば、30〜100m以上のポイントも狙えます。中通しタイプ(インナーガイド)はガイド絡みのトラブルが少なく、夜釣りでも使いやすい仕様です。一方で、外ガイドは軽量で感度に優れており、慣れた人には選ばれています。
リールは中型スピニングリールで、ナイロン5〜6号を150〜200m巻けるモデルが適しています。ダイワの4000〜5000番、シマノの5000〜6000番あたりがよく使われています。ラインキャパシティの8〜9割を巻くことで、スプールからの糸絡みを減らし安定して使えます。
ラインはナイロンでも構いませんが、風や波の影響を抑えるには高比重のPEラインが有効です。PEラインを使用する場合はショックリーダーをつけることで切れにくくなります。
注意点としては、ロッドとリールのバランスが悪いと操作性が落ちることです。ロッドが重すぎるとキャストがしにくく、リールが軽すぎると巻き取り時に疲れやすくなります。また、タックル全体の重さが増す夜釣りでは、長時間の釣行で腕に負担がかかることも想定しておきましょう。
適切なロッドとリールを選ぶことで、仕掛けの飛距離やトラブル対応力が大きく向上し、快適な夜釣りを実現できます。
効果的なウキ・オモリ・カゴの組み合わせ

アジのカゴ釣りでは、ウキ・オモリ・カゴのバランスを取ることが釣果を大きく左右します。どれか1つの選択を間違えると、仕掛けがうまく沈まなかったり、絡みの原因になったりするため注意が必要です。
まずウキについてですが、夜釣りの場合は10〜15号程度の負荷に対応した遠投用電気ウキが一般的です。中通しタイプやカン付きウキのいずれかを使いますが、飛距離や姿勢の安定性を重視するなら、遠投性能に優れた発泡ウキがおすすめです。ケミカルライトをセットできるものやLED内蔵タイプなら、視認性も確保できます。
次にオモリですが、これはウキの号数と連動させるのが基本です。10号のウキには10号のオモリを合わせるのが目安ですが、ステンレスカゴなど重めのカゴを使う場合は、ウキ負荷を超えないよう注意します。逆に、軽いナイロン製カゴを使用する場合は、オモリで調整してウキがしっかり立つようにします。
カゴは、撒き餌を効率よく放出できるものを選ぶと効果的です。プラスチック製のテンビン一体型カゴは扱いやすく、初心者にも向いています。網目が細かいステンレスカゴは、アミエビなどの細かいエサに最適で、ポイントに撒き餌がしっかり効きやすくなります。
なお、仕掛けが絡むという相談が多いですが、原因の多くはオモリとウキの負荷バランスにあります。着水直前にラインをサミング(軽く押さえる)することで、絡みを減らすことができます。
このように、ウキ・オモリ・カゴは単体で考えるのではなく、セットで調整しながら釣り場や潮の状況に合わせて最適化することが、安定した釣果への近道です。
アジを狙う夜釣り用の撒き餌と刺し餌

夜釣りでアジを効果的に狙うには、撒き餌と刺し餌の組み合わせが非常に重要です。見た目や匂いの強さだけでなく、潮流の中での広がり方やエサ持ちも考慮する必要があります。
撒き餌にはアミエビが基本です。解凍したアミエビをそのままカゴに詰めても構いませんが、集魚剤を混ぜることで粘りが増し、遠投してもバラけにくくなります。特に、潮流が早い釣り場では、すぐに流れてしまう撒き餌をしっかり留めることがポイントになります。
刺し餌にはSサイズのオキアミがよく使われます。夜釣りでは加工済みのハリ持ちの良いタイプを選ぶと、エサが外れにくく効率的に釣りが続けられます。また、アミエビとオキアミの色や形が近いため、同調性が高くアジに違和感を与えにくいというメリットもあります。
さらに、食いが渋い時間帯にはイカタンやパワーイソメといった人工エサを試すのも有効です。とくにイカタンはタフな状況でもエサ持ちが良く、根魚が混じるようなポイントでも対応しやすくなります。ただし、人工エサは活性が高いときには反応が鈍くなる場合があるため、アジの様子を見ながら使い分ける必要があります。
一方で、撒き餌と刺し餌の種類がまったく違うとアジがエサを見切ることがあります。夜釣りでは視界が限られるため、マキエとサシエができるだけ同調するよう意識すると釣果に差が出ます。
撒き餌と刺し餌のバランスを考えて選ぶことで、限られた時間の中で効率よくアジを寄せて喰わせることができます。釣り場の状況や潮の速さに応じて、複数のエサを準備しておくと安心です。
初心者でも使いやすいサビキ仕掛けの種類

サビキ仕掛けは初心者でも扱いやすく、アジ釣りの入門に適した仕掛けの一つです。特にカゴ釣りと組み合わせることで、遠くのポイントまでアミエビを届けつつ、効率よくアジを狙うことができます。
市販されているサビキ仕掛けには、ハゲ皮、サバ皮、ピンクスキン、蛍光スキンなどさまざまな種類があります。これらは、魚の視覚に訴える加工がされており、海中でキラキラと反射してアジを誘います。夜釣りの場合は、蛍光グリーンやピンクスキンなど、視認性の高いカラーを選ぶと効果的です。
初心者にとって扱いやすいのは、6〜8本バリのサビキを2〜3本に切って短く調整したタイプです。このようにすることで、絡まりにくく、キャストや回収もスムーズになります。全長は80〜100cm程度が目安です。
針のサイズはアジのサイズに合わせて選びましょう。15〜20cmの中アジなら6〜8号程度の金袖バリが扱いやすく、バラシも少なくなります。また、ハリスは1〜1.5号、幹糸は2〜3号が標準です。
サビキの選び方で注意すべきなのは、同じ製品でも幹糸やハリスの太さが異なるものがあるという点です。釣法に合った仕様でないと、魚が食わなかったり、切れやすかったりすることがあります。
このように、視認性・使いやすさ・仕掛けの長さなどを考慮して選ぶことで、初心者でもトラブルが少なくアジを楽しむことができます。
アジのカゴ釣りで夜釣り仕掛けの釣果を上げる方法

- アジが釣れる時間帯と潮の読み方
- ウキ下の調整でアジのタナを正確に狙う
- 撒き餌の打ち方とポイントの作り方
- ケミカルライトで夜間の集魚力アップ
- アジの持ち帰りに便利な生かしバッカン活用法
- アジのカゴ釣りに最適な夜釣り仕掛けの基本まとめ
アジが釣れる時間帯と潮の読み方

アジを夜釣りで狙う際、時間帯と潮の流れを意識することで釣果が大きく変わります。単に夜に仕掛けを投入するだけではなく、アジが活性化するタイミングを捉えることが重要です。
まず、アジは明確な「時合(じあい)」を持つ魚です。日没直後から1~2時間が最も釣れやすい時間帯とされ、いわゆる「夕マヅメ」が好機となります。ただし、夜間でも一定のタイミングで群れが回遊するため、継続的に釣れる時間帯もあります。
一方で、夜釣りでは満潮や干潮の前後1時間にあたる「潮止まり」は釣れにくい傾向があります。この時間帯は魚の動きが鈍るため、ポイントを変えるか、仮眠を取って時合を待つのが良いでしょう。釣り再開の目安は、潮が再び動き始めるタイミングです。
例えば、紀北エリアの田ノ浦漁港では、和歌山側から下津方向に流れる潮が有望とされており、満潮に向かって潮が速くなるとアジの食いが立つケースが多いです。このように、地域ごとの潮のクセを知っておくことも有効な手段です。
また、潮が動いていても撒き餌を効かせる前にアジの群れが通り過ぎてしまうこともあります。そのため、アタリがない時間帯でもこまめに撒き餌を続けることで、群れを足止めしやすくなります。
潮の動きと時間帯を掛け合わせて考えることで、より計画的にアジを狙うことが可能になります。釣行前に潮見表を確認して、効率よく仕掛けを投入するようにしましょう。
ウキ下の調整でアジのタナを正確に狙う

アジ釣りにおいて、ウキ下(ウキからハリまでの長さ)の調整は釣果を左右する重要な作業です。アジは一定の深さに群れて泳ぐ習性があり、その“タナ”に仕掛けを正確に合わせることで、効率よくアタリを得ることができます。
釣り始めは、まず水深の7割程度を目安にウキ下を設定します。例えば水深が6メートルであれば、4~4.5メートルからスタートするのが一般的です。その後、どのハリにアジが掛かっているかを確認しながら微調整します。最下部のハリに掛かっていれば、ウキ下をさらに深くし、逆に上のハリに掛かっていれば浅くするという具合です。
このように釣れた位置を手がかりにタナを絞り込むことで、無駄な試行錯誤を減らせます。ただし、風や潮流の影響で仕掛けが流されている場合もあるため、ウキが立ってからの仕掛けのなじみ具合にも注意を払う必要があります。
ウキ下の調整は、PEラインなど滑りやすい道糸を使うときほど慎重に行うべきです。ウキ止めがずれやすくなるため、糸タイプのウキ止めをしっかりと結ぶことをおすすめします。ゴムタイプは遠投時にガイドにぶつかってズレることが多く、夜釣りでは誤差が釣果に直結するため不向きです。
適切なウキ下を見つけることで、撒き餌と刺し餌が同じ層で漂い、アジの口元に自然と届きやすくなります。これは「同調性」を高める効果もあるため、特に食いが渋いときには大きな差を生むポイントになります。
撒き餌の打ち方とポイントの作り方

アジ釣りにおける撒き餌の効果は絶大です。ただカゴにエサを詰めて投げるだけでは、魚を寄せ続けることはできません。正しい撒き餌の打ち方と、狙うポイントの作り方を意識することで、安定して釣果を伸ばすことができます。
まず重要なのは「同じ場所に繰り返し仕掛けを投入すること」です。毎投バラバラな位置に投げ込んでしまうと、撒き餌が拡散してしまい、ポイントがぼやけてしまいます。これではアジの群れを一点に留めることができません。
撒き餌はカゴが着水してから、仕掛けがなじんだタイミングでウキを軽く煽ることで放出されます。この操作を意識することで、刺し餌と撒き餌が同じ層に漂い、アジが違和感なく食いつきやすくなります。流れがある場合は、潮に対してやや上流側にポイントを作るように打ち返すのが効果的です。
また、最初の30分間は撒き餌を惜しまないことが大切です。たとえアタリがなくても、撒き餌を継続することで海中に“コマセの帯”を形成し、回遊してきたアジを足止めしやすくなります。これはいわば、海中に見えない誘導線を張るようなもので、ポイント作りの基本といえます。
ただし、潮が速いときは撒き餌がすぐに流されてしまい、狙ったタナでの効果が薄れることもあります。このような場合は、やや粘りのある集魚剤を混ぜたり、重めのカゴを使用してエサの放出をコントロールすると効果的です。
このように、狙いの場所へ撒き餌を集中させること、そして継続して打ち返すことが、アジを集め続けるコツです。無駄なキャストを減らし、計画的にポイントを構築することで、限られた釣行時間でも安定した釣果を得られるようになります。
ケミカルライトで夜間の集魚力アップ

夜釣りでアジを狙う場合、視認性を確保するためのアイテムとしてケミカルライトは欠かせませんが、それだけでなく集魚効果を高める役割もあります。特に暗い時間帯では、光に反応して近づいてくるアジの習性を利用することで釣果アップが期待できます。
ケミカルライトはウキの上部やカゴの直上に取り付けて使います。光によってウキの位置がはっきりと見えるようになるため、アタリがあっても見逃しにくく、夜間でも確実に合わせることができます。特に水面が波立っていたり、光量の少ない堤防などでは、これがあるかないかで釣りの精度が変わってきます。
また、光が出す波長にはアジが好むものがあり、緑や黄色のケミカルライトは集魚効果が高いとされています。近年ではLEDタイプの点滅ライトや長時間発光のタイプも販売されており、用途や釣り時間に応じて選ぶことが可能です。
ただし、あまりに強い光を使いすぎると、逆に警戒される場合もあります。周囲が明るい釣り場では、発光量が控えめなものを選ぶなど、状況に応じた調整も必要です。特にスレているポイントでは、あえて光量を落とすことで釣れるようになるケースもあります。
このように、ケミカルライトは単なる目印ではなく、アジを誘い寄せる重要な要素として活用できます。釣り場の環境やアジの反応を観察しながら、適切な発光タイプを使い分けることで、より効率的な釣りを展開できます。
アジの持ち帰りに便利な生かしバッカン活用法

アジを美味しく持ち帰るためには、釣ったその瞬間からの魚の扱いがとても重要です。特に夜釣りでは気温も高くなりやすいため、釣った魚をすぐにクーラーに入れるのではなく、「生かしバッカン」を使うことで鮮度を保ちやすくなります。
生かしバッカンとは、水をためて魚を泳がせておける専用の容器です。エアポンプを装着することで水中に酸素を供給し、アジを元気な状態でキープできます。こうすることで、魚の体温上昇や酸欠による弱りを防ぎ、食味の低下を抑えることができます。
使用の流れとしては、釣ったアジを一度バッカンに入れて泳がせ、釣りの終盤でまとめて締めるという方法が一般的です。特に時合(魚の活性が高い短時間)には一尾ごとに締めている時間がもったいなく、手返しよく釣るためにも一時的な保管が効果的です。
バッカンにはフタ付きやメッシュタイプなどがあり、外からの跳ね出しや外敵の侵入を防げる設計になっています。地面に直接置かないようスタンド付きのものを使うと、水温上昇も抑えられます。
また、25cmを超えるような大きめのアジが釣れた場合は、最後に神経締めを施すと、よりモチモチとした食感が得られ、味も格段に良くなります。
このように、生かしバッカンを使うことで、釣果を効率よく管理しつつ、食味の面でも満足度の高い釣行につながります。釣りが終わった後のことまで考えた準備が、美味しくアジを味わう秘訣です。
アジのカゴ釣りに最適な夜釣り仕掛けの基本まとめ
- 夜釣りでは視認性・遠投性・集魚力を意識した仕掛けが必要
- ウキは10〜15号の電気ウキやケミカルライト付きが適している
- 撒き餌と刺し餌が同調するカゴを選ぶとアジが食いやすい
- ハリスは1〜1.5号、ハリは金袖6〜8号が中アジに対応
- 適正なウキとオモリの組み合わせで仕掛けの安定性が高まる
- プラカゴやステンレスカゴは撒き餌の効きに合わせて使い分ける
- ロッドは5.2m前後の遠投磯竿3〜5号が標準
- リールはナイロン5〜6号を150〜200m巻ける中型が扱いやすい
- 高比重PEライン使用時はショックリーダーを付けるとよい
- 夕マヅメや潮の動き始めがアジの活性が高まるタイミング
- ウキ下調整は釣れたハリの位置を見てタナを微調整する
- 同じ場所に撒き餌を集中させることでポイントを作れる
- アミエビに集魚剤を加えると流されにくく遠投にも対応しやすい
- サビキは短くカットして80〜100cmにすると初心者でも扱いやすい
- 生かしバッカンを使うと時合中も手返しが良く鮮度保持にも有効
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